現在は米国の景気減速または景気後退の可能性について警戒が必要になってきているかと思います。また「投資ブームは10年周期」などと言われますが2010年代は確実に米国株ブームであった点から資金シフトの可能性もあります。
またそのシフトされる先として注目をされているのが「欧州国株」になります。例えばこの記事を作成している2025年5月12日現在でグーグルファイナンスを使ってS&P500とここ最近好調なドイツを代表する指数DAXを比較してみました。
【年初来】
S&P500:-0.64%
DAX:+17.69%
このように現状ではドイツがアウトパフォームしています。またドイツを含めた欧州にまとめて投資ができるETFも好調で今回ご紹介をするVGKも年初来のトータルリターンは+16.98%となっています。
ここまで大きな差になってきている点からも検討材料して知識は持っておくといいのではないでしょうか。

ということで今回は「株価が好調な欧州株ETFのVGK」についてです。
【この記事をみて分かること】
・VGKにとは
・基本情報
・株価について
・組入銘柄とセクター比率
・配当実績
・VGKまとめ
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VGKとは

まず正式名称は「バンガード FTSE ヨーロッパ ETF」です。
バンガードの公式サイトによると「ヨーロッパの主要市場に所在する企業が発行した株式の投資収益を測定する FTSE 先進ヨーロッパ全株指数のパフォーマンスを追跡することを目指します。」となっています。
また構成国をみていくとオーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国に所在する企業の株式を保有とのこと。
さらに銘柄数も1200社を超えていて国だけでなく企業数でも分散ができているETFになります。
今回はこのブログでも紹介をした同様に欧州全体に投資が可能なブラックロック社のIEV(iシェアーズ ヨーロッパ ETF)と比較しながら詳細を解説していこうと思います。
基本情報
ティッカー | VGK |
名称 | バンガード FTSE ヨーロッパ ETF |
運用会社 | バンガード |
ベンチマーク | FTSEディベロップド ヨーロッパ大中小型株インデックス |
銘柄数 (公式サイト) | 1,258銘柄 |
投資対象 | 欧州主要市場に拠点を置く企業の時価総額加重平均を 用いて、投資リターンと保有銘柄のウエートを算定。 FTSEディベロップド・ヨーロッパ大中小型株インデックスに 連動する投資成果を目指す。 |
経費率 | 0.06% |
配当月 | 年4回 3/6/9/12月 |
直近配当利回り (ブルームバーグ) | 1.25% |
設定日 | 2000年7月28日 |
【運用会社】
バンガード
世界最大級の資産運用会社で、個人向けインデックスファンドを最初に提供した企業になります。1975年にジョン・クリフトン・ボーグル氏によって設立され、低コストで安定的な長期投資を提供することを理念としていま
例えばVTI・VOO・VYMなどがの米国ETFが有名で経費率は0.1%以下と長期保有がしやすいものが代表的で世界19カ所に拠点を持ち、膨大な資産を運用しているため安心して購入ができる運用会社と言えると思います。
【銘柄数】
VGK:1,258銘柄
IVE:363銘柄
なんとVGKの組入銘柄数がIVEの約4倍近い数になっていました。分散という観点でみるとVGKが圧勝になりますね。後ほど株価も比較をしてみますのでどのような結果になるか予想しながら見ていって下さい。
【経費率】
VGK:0.06%
IVE:0.61%
さすがバンガードと言えるほどに圧勝していました。中・長期での保有を検討される場合にはやはりVGKが安心できるのではないでしょうか。
【直近配当利回り】
VGK:1.58%
IVE:1.25%
直近の配当利回りで比較をするとVGKの方が高かったようですね。過去10年の利回りも詳しくは後述しますが年平均でVGK(3.19%)でIVE(2.55%)となっています。
配当についてもVGKが勝っている結果となっていました。
では購入時に情報として必要な株価についてみていこうと思います。
株価について

【VGK株価】
74.09ドル(2025年5月12日現在)
上記のチャートは直近1年のデータになりますが年初は62ドル付近からスタートして順調に上昇しながら73ドルくらいまで行きましたが4月の関税ショックで62ドル付近まで戻してしまいました。
ですが現状では74ドル付近まで上昇をしていますのでこれからより米国より資金がシフトしてくる可能性を考慮すると期待ができるのではないでしょうか。
また3月にはゴールデンクロスも形成しているのでこの点も期待ができそうですよね。
ここで念のためにVGKとIEVの過去1年のトータルリターンを比較しておこうと思います。

ほとんど同じ動きをしていて、5%程度VGKが勝っていました。ですが画像はいれませんが年初来でみるIEVが1%程度アウトパフォームしています。切り取る期間で変わってきますがそこまで大きな差にはならないと理解しておいても大丈夫だと感じます。
ではこの株価を構成している銘柄とセクターの比率を次章で見ておこうと思います。
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組入銘柄・セクター・国別構成比率
■組入れ銘柄

1位:SAP(2.30%)テクノロジー
2位:ネスレ(2.04%)生活必需品
3位:ASMLホールディング(2.01%)テクノロジー
4位:ロシュ・ホールディング(1.77%)ヘルスケア
5位:シェル(1.74%)エネルギー
IEVの記事と同様になってしまいますが私たち日本人に馴染みがあるのはやはりネスレになるのではないでしょうか。またここ最近ではASMLも半導体関連株でよく出てきていたので人気企業かと思います。
また銘柄が1,200を超えていることもあり上位5社の比率も3%を満たないのが特徴ですね。それだけ分散が効いているともとれますよね。
■セクター比率

【上位5セクター】
1位:金融(21.1%)
2位:資本財(15.8%)
3位:ヘルスケア(13.6%)
4位:消費者サービス(6.7%)
5位:石油・ガス(6.7%)
景気を4つに分けてみたときに回復期は金融・好況期は資本財・後退期はエネルギー・不況期はヘルスケアがセクターとしては強いと言われていますのでVGKの上位5社へバランスがとれたセクター比率になっているように感じます。
今回は国別の比率も見ておこうと思います。
■国別構成比

【上位5国】
1位:イギリス(23.60%)
2位:フランス(15.80%)
3位:ドイツ(14.50%)
4位:スイス(14.30%)
5位:オランダ(6.10%)
上位5国でおおよそ75%程度になっていました。ほとんどの銘柄がこの上位の国の企業だと理解をしておいてもいいほどの比率でした。ですので検討の際は上位国の経済状況や指数の状況なども調べておくのもいいかもしれませんね。
では最後に次章で過去10年の配当実績も確認しておこうと思います。
配当実績
年度 | 配当金(ドル) | 利回り |
2024年 | 2.29 | 3.14% |
2023年 | 2.03 | 2.60% |
2022年 | 1.80 | 3.19% |
2021年 | 2.08 | 3.13% |
2020年 | 1.66 | 3.16% |
2019年 | 1.92 | 3.55% |
2018年 | 1.92 | 3.23% |
2017年 | 1.60 | 3.32% |
2016年 | 1.69 | 3.43% |
2015年 | 1.62 | 3.11% |
平均 | 1.86 | 3.19% |
2023年は残念でしたがそれ以外はなんと3%を超えていました。配当については一般的に3%以上の場合は高配当と言われています。ですのでVGKは高配当ETFと言ってもいいのではないでしょうか。
これからは増配も期待したいところですよね。
VGKまとめ

今回は欧州の国へまとめて分散投資ができるVGKについてIEVと比較もしながら解説してきました。
【運用会社】
バンガード
【銘柄数】
VGK:1,258銘柄
IVE:363銘柄
【経費率】
VGK:0.06%
IVE:0.61%
【直近配当利回り】
VGK:1.58%
IVE:1.25%
まず基本情報から分かるのは銘柄数の違いですよね。VGKが圧倒的に分散ができているので安心感はありますよね。また直近でもそうですが配当の過去10年の年間平均で比較をするとVGKが3.19%でIEVが2.55%と明らかにVGKが勝っていました。
株価に関しては年初来と1年で確認してみましたが切り取る時期によって多少の差がありましたがそこまでの乖離はなかったです。ですので株価だけのリターンでみると同じくらいと認識しておいていいのかと思います。
個人的には中・長期での保有が前提で検討をしているため経費が圧倒的に低いVGKを検討しておこうと考えています。
ちなみに今回VGKと比較したIEMの詳細を知りたい方はこちらの記事も読んで見て下さい。
みなさんはいかがでしたでしょうか。
購入の有無に関わらず知識として持っておくといいかと思いましたので記事にしておきました。検討の際はぜひこの記事を活用していただけると幸いです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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