【広瀬孝雄さん】相場の動きと現状のリスクを理解する

株式投資

2023年4月25日に広瀬孝雄さんがSBI証券のサイトで「【外国株式】長期の戦略を練り直すべき時」を掲載されていました。

現状の相場の動きとリスクについて言及されていました。
また長期では株式はポジティブであるとの見解を持たれています。

今回の内容については私たち個人投資家が長期の戦略を練り直すうえでとても有益な情報でしたのでシェアさせていただこうと思います。

ということで今回は「相場の動きとリスクを理解して投資スタンスの確認」についてです。

深掘りもしながらまとめていきますのでぜひ最後まで読んでみて下さいね。

ちなみに投資スタンスについてご自身で学ぶのはとても難しいですよね。
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相場の小動きについて

広瀬氏はこのところの米国株式市場は出来高も少ないですし指数の動きも小さいと言います。
念のためですが米国3指数(2023年4月26日現在)の推移を確認しておきますね。

【S&P チャート】

Yahoo Financeより

【ダウ チャート】

Yahoo Financeより

【ナスダック チャート】

Yahoo Financeより

どの指数をみても2020年2月のコロナ前の高値は越えた位置で推移をしているという印象です。
そして広瀬氏は「閑散に売りなし」という諺の通り、目先市場が大きく下落するリスクは小さいように思うと言っています。

それを断ったうえで株式に対する期待はやや先走り過ぎている観があるので数ヶ月に及ぶスピード調整のダラダラ相場が来ることを覚悟したほうが良いと仰っています。

ちなみに2022年10月から現在まで各指数ともに回復傾向にありました。
ですが一旦は調整に入って横ばいになる可能性がありそうですよね。

無茶な投資は避けたほうがいい時期にはあると理解ができます。

また広瀬氏は利上げについてリスクがあると言います。
その点は次章で解説していきますね。

主なリスクについて

広瀬氏は株式市場を巡る主なリスクとしては市場が織り込んでいる利下げ予想と連邦準備制度理事会(FRB)の発しているメッセージとの間には大きな乖離があるという点だと仰っています。

また市場参加者はこの秋からFRBは利下げに転じ年末までに3回前後の引き下げを行うと予想しています。
一方でFRBは来る5月3日の連邦公開市場委員会(FOMC)でもう一回、0.25%の利上げをした後に年内はその水準(=政策金利で5.00~5.25%)をずっと堅持することをシグナルしています。

言い直せばマーケットは株式にとって都合の良い楽観シナリオを目一杯織り込んでしまっていると。

CMEのFedWatchツールより

実際にCMEのFedWatchツールで2023年4月26日のデータを確認していおきますね。

上記の画像は市場参加者のFFレート予想ですが9月から利下げを織り込んでいます。
また同じくFedWatchツールで確認するとFRBメンバーの2023年予想は5~5.25%となっていました。

このようにFRBと市場参加者のずれが株価に影響するのではという意味でリスクと仰っているのではないでしょうか。

またここで広瀬氏は1970年のハイパーインフレを例に出して説明されていました。
広瀬氏は拙い采配で知られる70年代のFRBですら極端なことはやらなかったと。

ですので次章で簡単にですが1970年のインフレについて解説していきますね。

1970年のハイパーインフレとは

1970年代はハイパー・インフレの時代として記憶されていてその時のFRBの議長はアート・バーンズでした。
彼はと元コロンビア大学の教授で政治的な圧力に屈してしまいすぐに利下げしたというネガティブな評価を受けています。

60年代前半にはインフレを比較的低く抑えこめていたようなのですが60年代末には急速なインフレが進みます。
消費者物価指数(CPI)もそこから食料品やエネルギーを除いたコアCPIも6%超え。

原因としてはベトナム戦争の費用やリンドン・ジョンソンによる福祉拡充の「偉大な社会」政策に加えてFRBの政策にあったと言われています。

その後インフレは1970年前半にピークに達していて1972年8月には3%を下回りましたがこのインフレは一過性のものではなく、その後再び物価が上昇したようです。
それは1973年10月の第四次中東戦争によってオイルショックが起きる以前のこと。

そしてさらに1973年のCPIの上昇の57%は食品価格の上昇に起因していてエネルギー価格の影響はわずか8.2%程度だったそうです。

また当時の食品価格の急上昇にはさまざまな要因が絡んでいて特に影響を及ぼしたのが1971〜72年のソ連における食料の不作とアメリカの農家が穀物生産に利用可能な土地に対する規制。

そしてオイルショックがとどめを刺したとのこと。
そのインフレが世界に広がったのが1970年のハイパーインフレになります。

しかし広瀬氏はそのバーンズですら利上げ打ち止めから利下げに転じるまで半年以上様子を見ていた言っています

市場が織り込んでいる「利上げ→利下げ」という逆V字型の政策金利の手綱捌きはよほど酷い景気後退に襲われない限り望み薄だと広瀬氏は予想。

すると「どれだけ待ってもFRBによる利下げが実現せず、その間にじりじりと株式バリュエーションが剥落する」というのが最も起こりやすいシナリオだと仰っています。

ちなみに現状での米国市場の情報収集は「オックスフォードインカムレター」がおすすめ。
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ではこの時期はどのようにスタンスを取ればいいのでしょうか。
その点は次章で広瀬氏の言葉を解説していきますね。

一進一退の相場で時間を稼ぐ

現在S&P500指数の向こう12か月の一株当たり利益(EPS)予想に基づく株価収益率(PER)は18倍前後。
これは過去10年の平均値とほぼ同じ水準だと広瀬さんは言います。

ちなみにEPSやPERについてチャートでの確認は「multpl」が便利です。

PERサイトURL:https://www.multpl.com/s-p-500-pe-ratio
EPSサイトURL:https://www.multpl.com/s-p-500-earnings

multplより

実際にS&P500のPERのチャートを「multpl」でみると2023年4月26日現在のデータは21.76倍でした。
RERの目安は15倍と言われていますので現在は割高になっていると捉えられますよね。

広瀬氏も言っていますがつまり株式市場は決して割安ではないということです。

その一方で足元の四半期EPSは前年比-6%前後で推移しており業績はお世辞にも好調とは言えないと。何にもまして今は市中金利が高いので譲渡性預金(CD)で1年預けているだけで4%を超える利子が付く。

これは株式にとって手ごわいライバルが登場したことを意味すると仰っています。

つまり株式市場がもう一段高を狙えるためには今スランプに陥っている企業収益が改善しEPSの伸長がハッキリと視野に入ってくることが必要です。
これには時間がかかるので目先の株式市場は一進一退を繰り返しスピード調整する必要があると広瀬氏は言っています。

ですが悲観的になり過ぎずに長期的に株式をみることが大切になります。
そのポイント広瀬氏が言及しているのでを次章で解説してきますね。

長期では株式にポジティブに考える

広瀬氏は「それじゃなぜ長期で株式にポジティブになれるの?」と思うかも知れないと言っています。
その最大の理由としてポイントは2つあるようです。

ポイント1:金利

現在の政策金利が5%ということはもし今後景気後退が襲った場合でも十分な利下げ余地があるということ。
つまり量的緩和政策(QE)のような変則的な金利政策に依存するまでもなく伝統的かつ正統的な手法で粛々と利下げすれば景気を救う余地は幾らでもあると言えます。

アメリカは過去14年間ほどこのようなオーソドックスな手法が使えない異常事態が続いてきました。
だから今回政策金利が5%に突っ掛けるまで利上げが繰り返されたということは将来の戦いにむけて「弾薬の備蓄は十分」な状態にようやく辿り着けたことを意味すると。

ポイント2:利下げは株式にとって「買い」要因

もし来年のどこかでFRBが利下げに転じるのならそれは株式バリュエーションにとって最大の支援要因がキックインすることを意味します。
ですので相場は「上」を予想すべきだとお仰っています。

この2つのポイントから長期にみて株式はポジティブに考えるべきと言っていました。
そして最後に現状での投資スタンスについて言及していましたので次章で解説します。

改善の意識を持とう

ここまでの話をまとめると目先は一進一退の展開で退屈な展開かもしれません。

その時にはそのようなスピード調整も株式市場には必要でありそれは次のアップサイクルに向けて英気を養うことに他ならないということだと広瀬氏は言っています。

だから相場から足を洗うのではなくて今は粛々とiDeCoつみたてNISAなどの強制貯蓄型でコツコツ進めるべきだと。

またこのような時期は将来の自分の生活を守るしくみを整えて「入金力」をUPするための生活の見直しをする絶好のチャンスです。

さらには極めて不当な低い利子しかつかない銀行預金に余り大きなキャッシュを残さないなどのキメの細かい運用周りの改善を行って次の大相場に備えるのがベストと広瀬氏は言っています。

確かに利下げの時期が今年中にくるかどうかはインフレ指標次第でFRBが決めます。
ですので利下げ時期が不透明でありさらに5~9月はアノマリーで上値が重い展開が続きそうであるというシナリオも個人投資家は想定しておくことは大切だと感じますね。

ここから利下げまではまずは長期的な資産拡大を考えてインデックス積立投資を行いながら資金力をつける時期として考える絶好の時期だと捉えられました。

もちろん投資は絶対はありませんがこのようにリスクがあるシナリオも考慮してご自身の投資を安全に進めて下さい。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

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セカユタ

サラリーマンをしながら副業や投資をして資産形成中。
主に米国株を中心とした資産形成の基礎知識や市場の現状についてまた節約や副業についての情報も一部ですが発信しています。
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