2023年の3月は米国市場ではとても波乱がありましたね。
地銀3行の破綻によって金融危機がくるのではとても不安になった方も多かったのではないでしょうか。
銀行セクターもこの騒ぎによって大きく値を下げました。
そんな状況下の2023年4月1日に広瀬孝雄さんがインヴァスト証券のサイト内で「アメリカのマーケット展望【2023年4月度】」を掲載されていました。
ということで今回は「広瀬孝雄さんが予想するマーケット展望2023年4月」についてです。
今後をイメージするのにとても役立つ内容でした。
ポイントをまとめて解説しますのでぜひ最後まで読んでみて下さいね。
ちなみに市場を知るうえでの基礎知識を「投資の達人になる投資講座 」で簡単に学べます。
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短期の相場見通しについて
まず最初にS&P500指数の向こう1ヵ月のターゲットは4190とされていました。
2023年4月6日時点でのS&P500のチャートは下記で青色の線がおおよそで4190です。
前回高値(2023年2月2日)とほぼ同様だと予想。
3月13日を直近の底値にして現在はきれいに右肩上がりできています。
4190までの伸びを期待しておこうと思います。
地銀破綻のおさらい
3月中旬に米国の金融セクターはちょっとした危機に見舞われました。
この原因として米国債への投資で含み損を出した一部の銀行に対し格付け機関の対応をあげられています。
それは「もし、それらの米国債を償還まで抱いておくことが出来ない見通しなら含み損の存在を開示すべき」とプレッシャーをかけたからだと。
銀行は市民から預金を預かってそれを投資に回しています。
その関係から運用担当者がどんなに投資先を長期で保有するつもりでも預金者がお金を引き出し始めればそれに応じなければいけません。
今回は正しくその懸念されていたシナリオが起きてしまったと仰っています。
さらにパニックを引き起こした原因は預金者にもあると言います。
今回危機に瀕した金融機関の預金者は我々のような庶民ではなくてスタートアップ企業の経営者だからです。
つまり裕福層が彼ら独自の情報ネットワークを通じて得た早耳情報に基づき怒涛の勢いで預金を引き揚げたからと仰っています。
言い直せばこれはテクノロジー・スタートアップ界隈だけに固有の問題であって世界の銀行が同じような預金引き出しのリスクに晒されているというわけでは全然ないとのこと。
このメカニズムを良く理解しないと今後の相場展開を読み間違えると言っています。
このように今回の地銀破綻については波及していくものではなくて一部の富裕層の問題で局部的に起きていることだと理解ができます。
ぜひこの点はポイントとして覚えておくといいのではないでしょうか。
FRBと市場参加者の意見相違について
広瀬さんはFRBの見解についても言及していました。
パウエル議長は今回の銀行危機はごく限られた特殊な状況と捉えていると仰っています。
金融システム全体がストレスを感じているのではないという意味の答弁を先の連邦公開市場委員会(FOMC)の記者会見で行ったからとのこと。
実際に3月22日は0.25%の利上げに踏み切ったのがその証拠であると。
さらに次の5月3日のFOMCでも0.25%の利上げを考えていることをシグナルしていることもあげています。
言い直せばFRBは「平常運転」であり危機管理モードに入っているわけではないと。
ところが市場参加者は「景気後退か!」という感じで夏以降、FRBがどんどん利下げすることを織り込み始めてると言います。
CMEのFedWatchツールで調べると下記が分かります。
上記の画像はFOMCメンバーが予想するFFレートをドットで示しています。
FRBは2023年着地を5.1%で予想。
※市場参加者予想
一方では市場参加者は5〜7月の3会合で4.75〜5.00%推移と予想。
また9月には利下げするとも考えています。
広瀬さんが言うようにFRBと市場参加者で乖離が出ていることが分かりますよね。
また広瀬さんは実体経済はそれほど弱くないのでしつこいインフレが続いているのでそのような偏ったシナリオは逆を突かれるリスクが大きいように感じると仰っています。
いずれにせよ足下では銀行に対する不安の収束で株式に取り組みやすくなることが予想されています。
そのため広瀬さんは4月も堅調な相場を予想しているとのこと。
米国市場の現況
3月10日(金)に発表された非農業部門雇用者数は予想20.5万人に対し結果31.1万人。
また3月14日(火)に発表された2月の消費者物価指数は事前予想に一致する前年比+6%。
これらのデータポイントから導き出される結論として広瀬さんは「足下の米国経済は底堅く、インフレへの警戒は引き続き怠ることはできない」とお考えです。
またFRBは5月3日に最後の0.25%の利上げを行った後、政策金利をずっと5.25%付近で年末まで維持するとシグナルしています。
言い直せば一握りの地銀の破綻が経済全体に与える影響は限定的と考えているということだと仰っています。
さらに現状の企業業績についても言及していました。
4月第3週から2023年第1四半期決算発表シーズンが始まります。
今回はとりわけハイテク・セクターの決算に注目する必要があるように思いますと言います。
シリコンバレーは不況の真っ只中で、決算発表にともなう会社側のガイダンスもいちだんと慎重になることが予想さると仰っていました。
上記の内容から分かるのがまず地銀の破綻については限定的であり波及はおきないとのこと。
そしてインフレはまだ警戒が続くであろう点から利下げについては市場参加者の予想は次期尚早の可能性があるということではないしょうか。
結論として広瀬さんは4月稼ぎ時だと仰っています。
ではどこがいい投資先はなのか。
ちなみに市場の現況を理解するのにとても役立つアプリがあります。
・銘柄やETFの基本情報や配当情報
・買い・売りのどちらが優勢か
・ヒートマップ
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それでは次章では広瀬さんが注目するETFについてご紹介していきますね。
注目のETFについて
広瀬さんは下記5つのETFに注目されていると言っています。
では実際にチャートもみていきますね。
①SPDR S&P500 ETF(コード:SPY)
②パワーシェアーズQQQ信託シリーズ1(コード:QQQ)
③iシェアーズ・ラッセル2000 ETF(コード:IWM)
④ウィズダムツリー欧州ヘッジド・エクイティ・ファンド(コード:HEDJ)
⑤バンガードFTSEエマージングマーケッツETF (コード:VWO)
以上が広瀬さんが注目しているETFです。
気になるものはありましたでしょうか。
ぜひ検討してみて下さいね。
また現状の米国市場についてはいろいろな展望予想はあるかと思います。
ですが先人のアドバイスは聞いたうえで自身の判断を取っていただくといいのではと考えています。
投資においては未来は確実に当てることは難しいです。
だからこそ情報として入れておくといいのではないでしょうか。
今回の記事も投資をされている方のどこかしらでお役に立てると幸いです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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